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2009年10月

2009年10月 1日 (木)

ibunてすと

与謝野への怒りを吉川教授にぶつけた尾辻秀久テーマ:政治 昨日のこと、自民党参院議員会長、尾辻秀久氏が突っ立ったまま怒り狂っていた。    

「いいかげんにしろ、どの面下げて出てきたんじゃ、ばかもの」、「いやいや、言わないかん、絶対言わないかんよ、こいつには」 目の前に座っているのは東大大学院教授、吉川洋氏と、自民党の与謝野馨氏だ。与謝野が会長になっている自民党の安心社会研究会の初会合。会場に入った尾辻が彼らの前に歩み寄り、いきなり罵声を浴びせると、会場を後にした。    

一瞬流れたテレビ映像。普段、温厚そうな尾辻がいったいどうしたんだろう。与謝野は右手をあげて「まあ、まあ」となだめるような仕草を見せていた。 この出来事についての産経新聞の解説はこうだ。    

「吉川氏は小泉内閣の経済財政諮問会議のメンバーで当時、社会保障費の毎年2200億円の抑制をとりまとめた。尾辻氏は厚生労働相経験者として社会保障費抑制に反対してきた経緯から、主張が相いれない吉川氏を研究会に招いたことに、怒りを爆発させたとみられる」 主張が相容れない吉川氏を「招いたこと」に怒ったという。    

だとすれば、「誰が」招いたのかということになる。いまさら、吉川氏と意見が違うからと言って、いい大人が失礼千万な怒声を発することはない。 つまり、尾辻の怒りの根っこには「吉川氏を招いた人」への激しい憎悪があったとみるべきだろう。 その人とは、むろん与謝野馨だ。    

ノーベル賞経済学者ポール・クルーグマンと昨年、対談したとき、与謝野の横にぴったり寄り添っていたのが吉川だった。 与謝野に対する尾辻の怒りが、吉川にぶつけられたと筆者は感じる。吉川を招いたことよりも、文芸春秋誌上で執行部批判を展開し、新党結成をちらつかせる与謝野のやり方に憤っているのではないか。 少なくとも、与謝野は財務相として麻生政権の中枢にあり、自民党大敗北の責任を自覚すべき人物である。しばらくは静かに自らを顧みて政治哲学の涵養の時を過ごすことがあってもいい。 ところが、そんな反省の姿勢はかけらもなく、麻生首相に退陣を迫ったが聞き入れられず惨敗につながったという趣旨のことを著書に書いて、平気でいる。 そればかりか文芸春秋では「この半年間、本気で鳩山政権を倒そうという気概が見えなかった」と、谷垣執行部をこきおろし、あたかも「平成の脱税王」と鳩山首相を追及した自分を見習えといわんばかりの傲慢さである。 参院選を間近に控え、党の参院会長をつとめる尾辻にしてみれば、「なぜ、一致団結しなければならない今、党内をかき乱すような言動をとるのか」という思いがふつふつと湧き上がったことだろう。 尾辻は昨年7月14日、大型地方選連敗について「古賀誠選対委員長だけの責任ではない。私にも責任がある」と辞意を表明したほど、スジを通す男だ。

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